ハギ釣りとお造り
ハギ釣りには秋から春にかけて釣行します。
ハギ釣りのベストシーズンと言えば12月と答えると思います。
カワハギもウマズラハギもこの頃から翌年の春先まで旬になります。
この頃は、どちらのハギも遜色がないと思っていますが、
どちらかと言えばカワハギの方が珍重される傾向にあります。
理由はカワハギの方が風味に変なクセがないということらしいです。
市販でも差がついています。旬の12月に食べ比べると同であることが分かります。
私は、40センチを超えるウマズラハギの方が、
キモの量、身の量ともカワハギを上回ると思っています。
そんな持論が言えるのも、釣り仲間にハギの美味しさを教えてもらったからです。
それは、12月末頃に船釣り仲間とカレイ釣りをしていた
時でした。
その時、たまたまウマズラハギとカワハギが釣れました。
本命外の外道に海に返そうとしたら、同行者に止められ
ました。
「もったいないことしたらいかん。ワシが『お造り』にしちゃるけん」というが早いか、
釣れて間なしのハギをさばきだしました。
「お造り」は、瀬戸内では日常的によく使う刺身のことです。
「今晩はイカのお造りです」とか魚屋さんに「このタイお造りにして」などと使います。
子供のころから聞き慣れているので「刺身」と言うよりお造りの方がピンと来ます。
以前に関東人にこの呼び名について聞いたことがあります。
関東では日常あまり使わないそうですが、意味合いは分かるそうでした。
ともあれ、「ハギのお造り」の作り方は、ハギの背中にあるトゲのような角をとり、
堅い口を包丁で輪切りにします。
その口から堅い皮に裂け目を入れて左右片方ずつ皮をはいでいきます。
気持ちいいほどきれいにはげます。
はぎ終わると、今度は包丁で頭部近くの脊椎を切断します。
内臓の部分には包丁を入れないように注意します。内臓を破くと身に匂いが付きます。
そうすると、頭と内蔵が一緒になって身の部分と二分されます。
そこで、左右に付いているキモをとります。
キモを水できれいに洗い、付着しているスジや血管を取り除きます。
次に身の部分を三枚におろし、薄皮を包丁でとります。
後は薄目にひいて「お造り」のできあがりです。
そして、先ほどのキモを生のまま、刺身醤油に入れ箸でよくかき混ぜます。
これに刺身を漬けて食べると、キモの甘みと風味が口の中に広がり絶品です。
極上の味です。お酒すすみます。
このハギを食べたときから、ハギの「造り」食べたさに寒風の中の釣行と相成ります。
それだけの値打ちは充分にあります。
この美味しさを教えてくれた友人に感謝しています。
ハギはエサ取り名人でもあります。横綱格にフグがいますがハギには勝てません。
なかなか針掛かりしてくれません。アジのサビキに「たまたま」掛かったり、
キス釣り仕掛けに「たまたま」掛かったりする程度でしか釣れません。
なのでハギ釣りを専門にやる釣り人は、かなりマニアックな部類になると思います。
マニアは釣れないと釣れるようになるまで仕掛けを研究するものです。
そんなマニア究極のシロモノをテレビで見ました。
それは、キラキラの集魚材が付けた仕掛けでした。笑ってしまうような仕掛け見た時、
そこまでするかと思いました。
魚がビックリして逃げるのではないかとも心配しました。
それでも釣れているところみると効果があるのかもしれません。
試すつもりもありませんが、基本は針の大きさとエサの差し方に尽きると思います。
釣れないと針を小さくしがちですが、どんどん大きくすべきであると思っています。
もちろんくの字に針先が曲がったハギ針を使うのは言うまでもないことですが。
それで充分釣れます。瀬戸内海では。
釣りはシンプルな方がいいと思う次第です。

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